
今回は第1話「祈りの原点へ向かう朝」。
家族への感謝と祈りを胸に──香川・善通寺へ向かいました。
第1話|祈りの原点へ向かう朝
売上を追う日々の合間に訪れた”特別な朝”の記録です。
2025年9月15日、午前5時37分。
この日はいつもと違った。
22日間の乗務を積み上げ、売上目標を達成した僕は、
「今日は休もう」と決めていた。
けれど──
ただ休むだけでは、きっと後悔する。
最近心の奥にずっと引っかかっている想いを整理するために、
僕は自家用車のハンドルを握った。
目指す先は、香川県の善通寺。
弘法大師・空海が生まれた地である。
出典:📕楽天Kobo『クルマでお遍路四国八十八ケ所札所めぐり ドライブ巡礼ガイド』
約255kmの旅のはじまり。
もちろん愛犬のマルくん、プーくんも一緒だ。
善通寺を選んだ理由
行き先を善通寺に決めたのには、いくつかの理由がある。
まずは──
娘の結婚が無事に成就したこと。
父親として、これ以上ありがたいことはない。
丹生都比売神社で授かった縁結び守を返納し、
改めて感謝を届けたいと思った。

もう一つは、家族や身内、そして犬たちに次々と起きた不調だ。
甥っ子の大怪我。
妹の愛犬の病気。
娘の犬の足の不調。
妻の妹の犬までも病気になった。
なぜか“犬”に関する出来事が立て続けに起きている。
僕自身には大きな不幸は訪れていない。
けれど、その分、周囲ばかりが負担を背負っているように思えた。
まるで僕に降りかかるはずの不幸を、
家族や犬たちが身代わりになって引き受けてくれているようだった。
だからこそ──
祈らずにはいられなかった。
善通寺で、甥っ子の快復、家族の健康、犬たちの幸せ、
そしてご縁をいただいたすべての人の平穏を祈りたい。
善通寺へ出発の朝
6時41分。ENEOSの洗車機に車を入れる。
旅の始まりは清めからだ。
ピカピカになった車に、後部座席のマルくんとプーくんが並んで座っている。
落ち着かず荒い息づかいをしているが、すごく楽しそうに興奮している。

7時1分。ふと思い出の御朱印帳を手に取った。
そして、一緒に保管している道中図を久々に見返した。

令和元年、僕は亡きチワワのココアと共に車で四国八十八ヶ所を巡った。
10日間の車中泊。
御朱印をいただくたびに、ココアと仁王門の前などで写真を撮った。

単身赴任先でも一緒に暮らし、僕を支えてくれたのはココアだった。
そのココアと、任務を終えた後、
車中泊で四国八十八ヶ所お遍路に出かけた。
今思えば、あの旅は祈りというより、ココアと生きた証そのものだった。
今日はその御朱印帳に、善通寺の重ね印をいただくつもりだ。
過去と今を結ぶ旅。その第一歩を踏み出した。
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